激動の時代、聖公会のつながりに生きたアイヌ民族の物語
明治以降、アイヌ民族に対する同化政策などによって、それまでの生活の基盤であった狩猟や漁猟が禁じられ、自分たちのことばであるアイヌ語の継承が困難となり、生活習慣も禁じられるなど多くの制限を余儀なくされました。そして、それまでの暮らしが激変したことで生活が困窮し、激しい差別を受けるなど、アイヌ民族にとっては苦難の時代でした。
しかし、そうした厳しい時代のなかでも、アイヌ民族は何を信じ、いかに生きたのか。本展覧会では、キリスト教の一教派であり、立教学院が属する教派である聖公会に注目することで、こうした寄る辺なき時代のなか、生きるよすがとしての信仰のもとに集った人たちと、そこで築かれた人と人のつながりに焦点を当てます。
また、本展は立教小学校が所蔵するアイヌ資料を核としています。同資料は、聖公会のつながりを介して、1950年代後半にバチラー八重子(1884-1962)から立教小学校の教諭である有賀千代吉(1895-1987)に送られたアイヌ資料などで構成されています。バチラー八重子はその生涯をかけて、聖公会の伝道師としてウタリ(同胞)を訪ね歩き、感謝の祈りを共にしたことで知られています。

バチラー八重子のもつ複雑で多様なつながりに注目することで、アイヌ民族が経験した近代のひとつの側面を映し出し、キリスト教というそれまでとは異なる信仰を受け入れながら、そのつながりによって生きようとしたことの意味に迫ります。
なお、立教小学校のアイヌ資料は、2024年3月から国立アイヌ民族博物館に寄託されています。
第12回テーマ展示「アイヌ民族とキリスト教 ―聖公会のつながりのなかで―」
共催
国立アイヌ民族博物館、立教学院、立教学院展示館、辰野美術館
会場
国立アイヌ民族博物館 特別展示室(北海道白老郡白老町若草町2-3-1)
会期
国立アイヌ民族博物館 2027(令和9)年3月13日(土)~5月16日(日)
観覧料
本展示および基本展示室の観覧料は、民族共生象徴空間(ウポポイ)の入場料金に含まれます
民族共生象徴空間(ウポポイ)入場料(税込)
| 大人 | 1,200円(960円)/年間パスポート 2,000円 |
| 高校生 | 600円(480円)/年間パスポート 1,000円 |
| 中学生以下 | 無料 |
- ( )は10名以上の団体料金
- 障がい者とその介護者各1名は無料です。入場の際に証明書等をご提示ください。
巡回展情報
本展は立教学院展示館、辰野美術館との巡回展になります。巡回情報は以下の通りです。
- 立教学院展示館(東京都豊島区)
タイトル:「人がつなぐ文化遺産―立教小学校所蔵『アイヌ資料』の物語」
会期:2026(令和8)年10月10日(土)〜12月6日(日)
- 辰野美術館(長野県辰野町)
タイトル:没後40年 有賀千代吉とアイヌ文化(仮)
会期:2027(令和9)年10月16日(土)〜11月28日(日)(予定)





